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腰椎脊柱管狭窄症


腰椎脊柱管狭窄症は二大腰痛の1つと認知されています。腰椎の中にある脊柱管とは、脊椎の中で前方が椎体や椎間板に囲まれ、後方が黄色靭帯や椎弓で囲まれた部分をさします。腰椎の中には馬尾や神経根が通っています。

腰椎の中の脊柱管が色々な原因によって狭くなり、馬尾や神経根が圧迫を受けることで症状が出現します。また、腫瘍や感染病などによる神経の圧迫がある場合、腰椎の狭窄症とは呼びません。腰椎脊柱管狭窄症の原因は様々なものが考えられます。

腰椎脊柱管狭窄症で最も多いとされているのが、加齢による脊椎の変形、変性です。また変性が主な原因であっても、先天的に腰椎の間が狭い方にはより症状が出やすく、また、若い頃でも腰椎脊柱管狭窄症を発症しやすくなります。

腰椎脊柱管狭窄症の主な自覚症状としては、歩行や立ったままの姿勢を続けることによって、下肢に痛みやしびれなどが出ます。また、この症状が悪化した場合、100メートルほど歩くと痛みや疲れの感覚が生じ、多くても5分程度休めばまた歩けるようになる、という間欠跛行と呼ばれる症状が出現します。

間欠跛行になるととても辛いもので、休み、休みでないと少しの距離でも歩くことが出来なくなります。また、症状が酷い方の場合は、歩くことも困難になってきます。医師の判断基準としては、100メートル歩けなくなってしまった場合は、腰椎脊柱管狭窄症の手術を検討する必要があると言います。

ですが、腰椎脊柱管狭窄症の手術をしたからといって、完治する確率は非常に低く、手術をした95%以上の方が痛みやしびれを半年以内に訴えていますので、出来れば避けたいものです。また、馬尾にも圧迫があるというケースでは、下肢の他にも陰部にも痺れを感じたり、排泄障害になることもしばしばです。腰の痛みも出現します。

また、神経障害が進行した場合、筋力の低下、知覚の障害なども出現し、間欠跛行で歩ける距離もしだいに短くなっていき、安静にしている場合でも痛みが出ることがあります。また、このような場合には手術を適用することが多くなります。診断時には、血液検査で異常は見つかりません。レントゲン、MRIなどで症状を確認するのが常です。

治療としては、まず保存療法をすることが多く、その際、症状ができるだけ出現しないような生活を心がけることが重要になります。無理な作業姿勢をとらず、できれば痛みが生じない範囲でストレッチなどもすることが必要です。

その他、薬物療法で血流を改善させ、またコルセットを装着して患部を刺激せずに動作出来るようにサポートします。神経根症による痛みがある場合には、ブロック療法が有効な場合が多く、硬膜外ブロックと神経根ブロックを使い分けます。

中川式腰痛治療法