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腰曲げ休憩とは


腰痛に関するキーワードに、「腰曲げ休憩」というものがあります。腰の病気を持っている方が、腰曲げ休憩というのは一時的に腰を曲げて休憩を取る様子を示すものですが、この方法で痛みやしびれが緩和できるタイプの病気として代表的なものが、腰部脊柱管狭窄症です。

腰曲げ休憩をしているときにはなんとも無い場合でも、一定距離を歩くことで、下肢に痛みやしびれ、または脱力感などが出現し、そのまま歩くことができなくなってしまいます。そして、よくお年寄りなどが、ベンチなどで腰を曲げて休憩をされてしまう腰曲げ休憩の症状を、間欠性跛行と呼びます。

また、間欠性跛行の症状が進むほど歩くことができる距離は短くなり、頻繁に腰曲げ休憩を行うようになっていきます。酷い方ですと数メートル歩いたら、腰曲げ休憩をしないと辛くなってしまう方もいます。

腰部脊柱管狭窄症では腰曲げ休憩の他にも、腰痛や腰部の重たるさ、違和感やハリ感などが起こりやすく、特に体を反らせるような姿勢をした場合、痛みはより大きくなってしまいます。

腰部脊柱管狭窄症は高齢の方に多いのが特徴です。特に若い頃に肉体労働、とくに重労働や重いものを持つ職業をされていたり、事故などで腰を痛めたことがある場合、加齢するにつれて起こりやすくなります。

治療方針としては、基本的に保存療法になります。コルセットを装着して痛みのかかる動作を制限したり、鎮痛剤を服用して痛みを効果的に緩和させ、リハビリトレーニングで体の調子を整えます。

また、ブロック注射なども一時的に痛みを抑えるものとして効果があります。ブロック注射は、神経の周辺に直接局所麻酔薬を注射し、痛みを抑え、血行を高めるものです。

また、間欠性跛行の症状を抑える方法として、このような腰曲げ休憩をすることにも効果がありますが、自転車に乗り前かがみの姿勢になることで、痛みを緩和させる働きがあります。

馬尾症状などの重い神経症状が発生した場合には、手術を適用することが多くなります。脊柱管を形づくっている脊椎の一部を切除することで圧迫を取り除く除圧術や、自分の骨や人工の骨を移植する固定術などがあります。

ですが、医師に手術を薦めらたとしても、出来るだけ手術はしない方が得策です。何故なら、手術をしたほとんどの方が、術後1ヶ月以内に、痛みを再発してしまっているからです。

ですので、出来るだけ手術は避けるようにして、運動療法などで筋力をつけ、症状を改善していく努力が必要になってきます。しかし、素人判断で筋力トレーニングを行うことは止めるようにしてください。

下手にやると返って症状が悪化してしまうこともあります。そのようなことにならないよう、必ず理学療法士や専門知識を持った人のアドバイスの元、トレーニングするようにしてください。

また、最初は出来るだけ付き添ってもらいながら行うようにして、コツを掴んできたら、ご自分一人で行うことが良いと思います。腰曲げ休憩の症状を改善するには、筋力強化は必ず必要です。

長い距離を歩くのに、毎回、毎回、腰曲げ休憩をせずに歩けるようになれるよう、積極的にトレーニングを行い、体の筋力をつけることを心掛けてください。

中川式腰痛治療法