骨粗鬆症について

骨粗鬆症とは、加齢に伴って増加する病気です。高齢者にはより危険度が高く、脊椎の疾患を合併している例も少なくありません。腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの病態をより複雑にしているということが可能です。
骨粗鬆症は腰部脊柱管狭窄症と同様に、女性に多い疾患でもあります。閉経後になるとホルモンの分泌が現象し、骨の新陳代謝が低下します。骨がもろくなるとちょっとした圧力が加わっただけでも背骨が骨折することがあります。
治療には薬物療法や運動療法が用いられます。特に運動は骨に適度な刺激を与え、カルシウム分を逃さないようにするためにも有効です。
また、腰部脊柱管狭窄症を改善するにも運動療法はとても有効です。運動療法によるストレッチや筋力トレーニングなどを取り入れ、腰椎周りの筋力を強化していきます。
また、カルシウムを補うためにサプリメントを利用される方が多くなっていますが、食物からではなく、薬剤やサプリメントから摂取するのは骨にも身体にとっても、あまりよくないことです。
特にサプリメントで補おうとすると、かえって吸収率が減ってしまうとも言われています。食物だけで摂取するのは必要量まで達成することは不可能だ、という意見もありますが、やはりほとんどの方がサプリメントによって骨が丈夫になったという自覚が無いとも言えます。
食物に含まれるカルシムは栄養分になっても、これらのカルシウムはそのまま無駄なものとして排出されたり、場合によっては結石などを起こす場合もあります。
また、骨が丈夫でないのにリハビリを多用して、筋肉をつけようとすることにも無理があります。リハビリは効率よく進めなければ、後になって無理がたたり、バランスの悪い身体に逆戻りしてしまいます。
歩行であれば骨への刺激が起こり、そのまま骨粗鬆症の予防にもなりますが、ジムなどでの無理な体力アップはやはり止めておいたほうが無難です。
骨粗鬆症はほんの20年ぐらい前までは奇病とも言われていた病気です。ほとんど稀に極端な患者の方がいただけなのに、最近は高齢者のほとんどがかかってしまうとも言われています。
身体は動かすためのもの、という意識が足りないのかもしれません。背骨の彎曲1つを取っても、長時間のデスクワークや立仕事はよくありません。常にクールダウンに努めることが肝心です。