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温熱治療について


腰部脊柱管狭窄症は、脳から下りている脊柱管が狭くなることにより、神経が圧迫を受け、強い神経症状、痛みを起こす病気です。

脊柱管とは、その前方が椎体、そしてそれを連結している椎間板、後方は椎弓という骨、そしてこれにまたがっている黄色靭帯と、椎間関節とに囲まれた管、神経の通り道です。

この中にはたくさんの神経が通っていますが、馬尾はこの神経の束であり、またその枝である神経根も存在します。

また、脊柱管が生まれつき狭い人もいます。このような人は「発達性腰部脊柱管狭窄症」と診断されることが多いですが、その場合、狭窄が起こる確率も高く、高齢化する前に症状が起こる場合もあります。

ここ最近では、日本を代表するダンス音楽グループのエグザイルのダンサー、NAOKIさんが発達性腰部脊柱管狭窄症で手術をされたと、とても大きな話題となりました。

腰部脊柱管狭窄症は、馬尾神経や神経根の圧迫を受けると下肢の痛み、しびれや脱力などを引き起こし、治癒を怠ると歩行困難や排尿障害に発展する恐ろしい病気です。

またどのような治療方法、改善策が有効であるかと言えば、痛み止めを処方する場合もあれば、思い切って患部の狭窄自体を解除するための外科手術を選択する場合もあります。

痛み止めを処方すると、一時的ではありますが、痛みを改善して生活を取り戻すことが可能になります。また、手術も一時的な処置になりますが、処置をすれば狭窄自体がストップしますので、元通りの生活に戻ることが可能になります。

しかしこれらの方法の他にも、血行改善をしながらゆっくりと治癒させていく方法があります。痛みは血行が悪化することで起こります。とくに筋肉が硬直すると、痛みもそれだけ大きくなりがちです。

温熱治療はこの血行改善のためにとても有効です。ホットパックや超音波、カイロや温シップなどが主に用いられています。

超音波とは、電磁波を身体の外側から当てることにより、身体の細胞の核を振動させ、熱を発生させるためのものです。これによって体の深部まで熱が伝わります。

温熱によって血行が改善したら、体の外側からの刺激を与えることも大切です。ストレッチや体操、ウォーキングなどの採用しやすい方法を毎日継続させることが必要です。

温熱療法と運動療法の組み合わせによる治療は、多くの方が実践され、また高い効果を上げていますので、とてもお薦めの治療法です。腰部脊柱管狭窄症で悩まれている方は、ぜひ一度試されてみてください。

中川式腰痛治療法