腰部脊椎管狭窄症はLumber spiral Canal Stenosisの略からlcsやlssと呼ばれます。腰部脊椎管狭窄症はどなたでもかかる可能性のある病気です。
タレントのみのもんたさんが手術をされたことで有名になってしまった病気ですので、lcsと聞いて腰部脊椎管狭窄症ではないか、とピンとこられる方も多いでしょう。
腰部脊柱管狭窄症は腰椎部位で変形した関節などの骨、または厚くなってしまった靱帯などによって神経根または硬膜管が圧迫されることにより、下肢のしびれ、疼痛などをおこす病態です。
腰部脊柱管狭窄症はほとんどの場合は高齢化によっておこりえる疾患ですが、程度の差はあっても誰もがかかる可能性があります。また、厳密に考えれば様々な原因も考えられます。
例えば、形性脊椎症や腰椎分離すべり症、変性すべり症、脊柱靱帯骨化症や椎間板ヘルニアなどの数多くの病気が腰部脊柱管狭窄症の原因となり得ます。
腰部脊椎管狭窄症の特徴的な症状としては、ある程度の距離を歩くと特に下肢(太股から足まで)にしびれ、痛みが発生し、それ以上あることが出来なくなり、また、しゃがんだり前かがみの状態になることで改善し、また歩くことが出来るようになるという間欠性跛行が挙げられます。
もちろん腰部脊柱管狭窄症の疑いのある症状が問診で分かったというケースでもレントゲンやMRIなどを撮影して最終的に判断されますが、他の病気では出現しない症状です。
また、腰部脊椎管狭窄症の治療において、症状としては慢性的な経過をたどることが多く、また急激に進行し寝たきりになったりしてしまうという場合が非常に稀ですので、まずは薬による治療やリハビリテーションやコルセット等の装具治療が試行されます。
そしてこのような治療によっても腰部脊柱管狭窄症の改善が見られないケースになり、耐えがたい痛みを伴うなどの場合には手術的治療が行われます。あるいは早く仕事に復帰したい、より活動的になりたい、というケースでも手術は有効です。
しかし、腰部脊柱管狭窄症の手術はリスクが高い上に大きな費用がかかるため、あまりお薦め出来る手段とは言えません。また、再発率も高く80%を超えています。
これだけの費用とリスクを取ってでも腰部脊柱管狭窄症の手術をすることが本当にいいのかは疑問で、人それぞれの価値観によってくるものではないかと思います。つまり、lcsとは腰部脊柱管狭窄症の略語のことを言うのです。