椎弓形成術について

腰部脊柱管狭窄症では手術を適用することも少なくはありません。特に日常生活に支障をきたしてしまうような状態、つまり重度の腰部脊柱管狭窄症の症状に発展したケースでは決断されることが多いでしょう。
また、活動機会を増やしたいと、腰部脊柱管狭窄症患者さんの方から願い出る場合もあります。特に芸能人の方やスポーツ選手などには顕著です。
腰部脊柱管狭窄症の手術には方法がいくつかあります。椎弓形成術も腰部脊柱管狭窄症の治療法の1つです。椎弓形成術は、後方進入による除圧術になります。
椎弓に切り込みを入れて開いて、間に人工の骨や患者さん自身の骨盤からの骨を挿入して脊柱管を広げて、脊髄の圧迫を取り除きます。
椎弓形成術の場合に椎弓を開く方法として、椎弓の正中で開く方法である縦割法と、椎弓の片側に切り込みを入れて開く片開き法があります。
適応される病態は腰部脊柱管狭窄症等、様々です。頸椎症性脊髄症でも、3箇所以上の椎間で狭窄がある場合や、後縦靭帯骨化症、頸椎ヘルニア、脊髄腫瘍などが主なものです。
術後の経過はベッドで安静にします。また、多くの場合、3日程度で歩行訓練などのリハビリを開始します。
コルセット等の装具については、手術後でも装着しない場合が多くなっているようですが、固定した骨の癒合の具合などによっては装着する場合もあるでしょう。
手術後4日では、胸部以外でシャワーを使用したりと入浴も可能です。また一週間を過ぎますと抜糸をし、血液検査などもします。
その後はCTやMRI,レントゲンなどで段階的にチェックもします。洗顔をする入浴も出来るようになるでしょう。そして約2週間が過ぎれば退院です。
この際、外来での通院のスケジュールを決定することも多くなります。仕事に復帰し、デスクワークが出来るようなりますが、腰部脊柱管狭窄症では筋肉のトレーニングやストレッチなどのリハビリのメニューは必須です。
また、腰部脊柱管狭窄症の患部に影響の無い範囲でですが、水泳などをすると腰に負担がかからずに効果的にトレーニングをすることができます。3ヶ月を過ぎれば、重労働も解禁されます。