検査について

腰部脊柱管狭窄症の検査では、主にレントゲンやMRI、脊髄造影などが行われます。腰部脊柱管狭窄症の典型的な症状として、下肢のしびれや痛み、坐骨神経痛の痛み、間欠性跛行などがあります。
間欠性跛行とは、200メートル程度歩いた場合、腰の痛みにより歩行困難になってしまう症状を言います。間欠性跛行はとても辛い症状で経験した人にしかその辛さは分からないと言います。
もし、間欠性跛行の症状が出てるという場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性はかなり高いと言っていいでしょう。そして、余りにも症状が酷い場合、保存療法で腰部脊柱管狭窄症を改善させることはかなり難しく、腰部脊柱管狭窄症の手術を視野に入れなくてはならなくなります。
しかし、腰部脊柱管狭窄症の手術をしたおよそ9割以上の方が、痛みやしびれなど腰部脊柱管狭窄症の症状を再発してしまっているというデーターもありますので、慎重に選択する必要が出てきます。
腰部脊柱管狭窄症の診断の際、まずは看護師との問診が行われますが、この前に上記のような症状があるかどうかを確認して覚えておくことが役に立ちます。
またこれらに加えて腰を反らせた時、前かがみなった時の状態についてもとても参考になるでしょう。問診である程度の症状や身体の状態をチェックした後では、画像解析によってより症状を明確にします。
主には脊柱管における神経の圧迫があるかなどを検査します。画像検査では、単純X線写真や、機能撮影側面像、CT画像での解析、MRIと呼ばれる核磁気共鳴画像解析が行われます。これらの方法によれば、ほとんどの状態を診断することが出来ます。
単純X線写真、つまりレントゲンでは脊椎の変形や脊椎骨のずれの程度、骨粗しょう症の有無などが分かります。また、椎間板のいたみや骨棘なども見られます。
機能撮影側面像では脊柱管内の硬膜管や南部組織である椎間板などの状態を見るために、神経の管に造影剤を注入して撮影しますが、副作用の可能性がありますので検査をすることが必須です。
CT検査では患部にx線を透過させて詳細な三次元画像を撮影することができます。椎体辺縁部から骨棘や椎間関節の肥厚や硬化などの状況が鮮明に診断できます。
またMRIによって腰部脊柱管狭窄の状況を撮影し、椎間板や黄色靱帯の脊柱管内への膨隆の状況などが分かります。検査の際に大切なのは安静にして、ご自身の腰部脊柱管狭窄症の状態を冷静に見極めることです。
ですが、閉所恐怖症の方がMRI撮影をすることは難しいでしょう。MRIは撮影が始まると20~30分の間、同じ姿勢を維持しながら、狭い空間で我慢しなくてはなりません。
また、撮影時はものすごい音がしますので、かなり苦痛と感じる方も多いようです。最近では閉所恐怖症の方でも受けられるようにオープン型のMRIもあるようですが、ほどんどの病院では、オープン型の設備はないようです。
閉所恐怖症の方は無理をせずに、医師に自分が閉所恐怖症ということをきちんと伝え、MRI撮影以外の診断方法で腰部脊柱管狭窄症の検査をしてもらうようにしてください。
