リハビリについて

腰部脊柱管狭窄症の治療にはリハビリが欠かせません。特に手術を受けた患者さんにとって、退院や社会復帰を早めるためには必須です。
腰部脊柱管狭窄症の症状が悪化すると手術を受けることが多いのですが、術後、患部は正常な状態に戻っても、手術による体への負荷は大きく、体調も術前よりも不安定になることは必須ですから、約3日程度はスムーズに歩くことさえおぼつかず、寝たきりという状態になります。
3日を過ぎたあたりから、短い距離の歩行訓練などからリハビリを開始するという場合が多いようです。短い距離を手すりに掴まりながら試すのは、リハビリを開始してもいいかどうかを検討する程度のものであるとよく聞きます。
しかし手すりに掴まらず、100メートルほど歩くとなると別です。ここまで出来るようになれば、腹筋を鍛えたり、腹式呼吸で血行をよくするなど他のメニューも多く取り入れているでしょう。
リハビリをする際には外すことが多くなりますが、コルセットは欠かせないものになることでしょう。固定術などで骨を移植した場合、患部を固定するために強めのものを用いる場合も多くあります。
また、腰部脊柱管狭窄症の痛みがなくとも、コルセットを外したからといってどんな姿勢をしてもいいということではありません。背中全体を反らせるなど、腰部脊柱管狭窄症では絶対してはいけない姿勢もありますし、もちろん痛みが出るからと注意されている姿勢も意識して守らなければならないでしょう。
また、その他の腰部脊柱管狭窄症の改善方法として、整体やマッサージを受ける場合もあります。また鍼灸などを勧める医師も多くいます。医師とよくコミュニケーションを取れば、自分の症状にとって効果的な治療法とは何かが分かってくるでしょう。
ですが、ここで気を付けて頂きたいのが医師が薦めた鍼灸や整体を受けたとしても、あなたの症状に合わず、腰部脊柱管狭窄症が悪化してしまうこともあります。これは、施術する側の技量の問題で、腰部脊柱管狭窄症の治療経験が少ない先生に当たってしまうとしびれや痛みが悪化することがあります。
そのような時は、いくら医師が薦めたからと言っても無理に治療を受けることはせずに、直ぐに中止してください。そして、治療を受ける前と受けた後でどのような変化、症状になったか的確に医師に伝え、別の治療法を受けることをお薦め致します。
また、リハビリは術後であれば毎日メニューも変わり、実施しない日もありますが、体調ができてくれば、毎日定期的にするのがもっともよい方法です。腰部脊柱管狭窄症になってしまったら、症状が悪化する前に少しでも早く治療を受けることが大事な一歩となってきます。
