腰部脊柱管狭窄症には多くの患者があり、治療例もまた多く残されています。
北米脊椎学会(NASS)という機関から、エビデンス(症例)に基づく変性腰部脊柱管狭窄症(LSS)の診断・治療に関する診療ガイドラインも発表されました。
このガイドラインによりますと、変性LSSは腰椎の神経、または血管スペースの減少に伴った臀部または下肢の痛みが主な症状であり、腰部脊柱管狭窄症は症状によって有無が分かれる、と定義されています。
以下、ガイドラインによれば、歩行や立位などによって起こる神経症状が特徴的で、前かがみになったり座ったりすることで緩和されます。
また、急激な症状の悪化は稀で、患者としての予後はほぼ良好です。重症になった場合を除いて、ほぼ望ましい自然経過を示します。
ガイドライン上のすべてのエビデンスは、軽症から中等症状までの範囲の腰部脊柱管狭窄症患者に関するもので、これら以上の症状に関するデータとしては十分ではありません。
また、腰部脊柱管狭窄症の診断を裏付けるために最も適した経過、身体状況に関してのエビデンスは不十分です。
検査診断については、座位によって改善したり軽快していく重度の下肢の痛みや下肢をO型にしての歩行などの異常が見られる高齢者はとくに腰部脊柱管狭窄症の可能性が強いこと、またロンベルク徴候陽性や伸展時の大腿痛の悪化や神経筋障害などにも注意しなければなりません。
歩行時に痛みが悪化することがない患者は腰部脊柱管狭窄症の可能性は低い。画像検査で最適なものはMRIです。
しかしMRIが禁忌である患者の場合や、MRIによっても確定できないような場合は、CTによる撮影が最も有効です。
治療のゴールに関連しては、Oswestry Disability Index(ODI)とSwiss Spinal Stenosis Questionnaire(SSS)/Zurich Claudication Questionnaire(ZCQ)がLSSのアウトカム評価方法としては適切な尺度です。

